生きのびるための事務
表紙

株式会社ことりえの坂口さんが書いた本です。
事務ってとても地味で何かそれ自体特に意味を持たない言葉のように聞こえますが、
それを本の題名にしてしまった坂口さん。
株式会社 事務 として気になって仕方がありませんでした。
というわけで読んでみましたので、一体どんな事が書いてあるのか、紹介していきます。

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大学を卒業してからも就職をせずダラダラと過ごす主人公、芸術家になりたい自分には事務など必要ないと思っていますが、
そこにジムという少年が現れます。
このあたりからちょっとファンタジーの要素が出てきます。

ピカソがキュビズムというあの特徴的な絵が描けたのは、それ以前に「バラ色の時代」という作品のシリーズで成功したから。
それでお金があったので自由に恐怖心無く新しい作風に挑戦できた。草間彌生も一般財団法人を持っている。
などとジムから教えられます。夢を実現するには経済的なバックボーンが必要でそのために事務の考え方が不可欠になります。
まさに将来の現実を実現するための事務です。
その後もジムの事務に関する考え方が描かれていきます。
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この本では、事務という行為を「夢を現実にするための技術」として定義づけています。
なにやらそう言うと大げさなように聞こえますが、そうするための具体的な方法が書いてあります。
人は何か目標を決めたときに頑張るぞ!と意気込みますが、何か月か経ってふと気づくと何も変わっていない、ということがままあります。
それは目標達成のために必要なプロセスがわからないからです。プロセスを知るためには目標への「量」を知ることが大切だと作者は言います。
目標を「量」として捉えることでそこに至るまでの手順やステップを考えることが出来ます。
計画を立て試行錯誤し、事務的なアプローチを続けていくと目標に到達できます。事務に失敗は無い、と作者は言います。
この書籍は、自信の無い人や、行動に移すのが苦手な人にとって有益です。
事務という聞き慣れているものの、ボヤッとして何だかわからない行動の枠組みを通して自分のふるまいを整理し、目標を実現していく方法を学ぶことができます​

ぜひみなさんも読んでみてはいかがでしょうか。

~ あとがきより ~
事務のことを考える、というのは、つまりはあなたが小さい頃から本心でやりたいと思っていることを実現するための方法。